今日、事務所へ「日本システム」と名乗る、営業の電話がかかってきました。
以前もかかってきたことがあり、その時に
「結構です。二度と電話してこないでください。」と申し上げたことがありましたので、
「前回も電話をかけてこないでくださいと申し上げましたが。」と私が言うと
「似たような会社がたくさんあるものですから。例えばジャパンシステムとか」などと彼は言っておりました。
「とにかく名簿から抹消して二度と電話しないでください。」
と伝え、電話を切りました。

私は電話勧誘業者が好きではありません。とにかく信用できないからです。
オレオレ詐欺や迷惑メールと大差ない印象を持っています。なので法律ではどうなってるのか、考えてみました。

電話勧誘販売を最も厳しく規制する法律は「特定商取引法」です。

  1. 事業者の氏名等の明示(法第16条)
    事業者は、電話勧誘販売を行うときには、勧誘に先立って、
    消費者に対して以下の事項を告げなければなりません。 ①事業者の氏名(名称)
     ② 勧誘を行う者の氏名
     ③ 販売しようとする商品(権利、役務)の種類
     ④ 契約の締結について勧誘する目的である旨
  2. 再勧誘の禁止(法第17条)
    特定商取引法は、事業者が電話勧誘を行った際、契約等を締結しない意思を表示した者に対する勧誘の継続や再勧誘を禁止しています。

    しかし、以下の場合等には、特定商取引法が適用されません。

  3. 適用除外(法第26条)① 事業者間取引の場合
    ② 海外にいる人に対する契約
    ③ 国、地方公共団体が行う販売または役務の提供
    ④ 特別法に基づく組合、公務員の職員団体、労働組合がそれぞれの組合員に対して行う販売または役務の提供
    ⑤ 事業者がその従業員に対して行った販売または役務の提供の場合
    ⑥ 株式会社以外が発行する新聞紙の販売
    ⑦ 他の法令で消費者の利益を保護することができる等と認められるもの
     (例:金融商品取引法に基づき登録を受けた金融商品取引業者が行う販売又は役務の提供)このため、電話勧誘業者は「これは事業者間取引」と自由にできるわけです。勧誘の目的であることを最初に言わないで「電話工事のご連絡ですので、電話機の裏のナンバーを教えてください。」と言ったり、無視すると、こちらに損害が被るような紛らわしい物言いの電話を繰り返しかけてきます。しかし、特商法26条1 項1 号は、「営業として若しくは営業のために」取引を締結したかどうかのみを適用基準とするため、勧誘業者が一方的に電話をかけてきて個人事業主などが誤って契約してしまった場合には、特商法が適用された裁判例があります。例えば、

    大阪高判平15・7・30 消ニュ57号155頁

    消化器充填薬剤訪問販売業者と自動車販売業者がした契約
    自動車販売事業者が消火器を営業の対象とする会社ではなことから、当該取引と営業内容との関連性が低い
    → 特商法26条1 項1号「営業のため若しくは営業として」締結といえない

    大阪地判平20・8・27 消ニュ77号182頁

    電話機リース訪問販売業者と建築事務所がしたリース契約
    建築事務所は1人で業務しており、営業規模も小さく業務には固定電話や携帯電話で十分
    リースの目的物の多様な機能は当事務所の業務内容との関連性、必要性が低い
    → 特商法26条1 項1号「営業のため若しくは営業として」契約締結とは認められない

    上記のような判例は、実際に契約してしまったような場合ですので迷惑営業電話にすぐに撃退できるようなものではありませんが、「事業者間取引」だと言い張る電話勧誘業者さんには、こんなケースもあると言えるのではないでしょうか。ここまでこじれてたら、契約などしないとは思えますが。